16.Capitanの話 八点鐘 実用編

16.Capitanの話 八点鐘

オールドソルト諸氏ならサスペンス映画【八点鐘のなる時《When Eight Bells Toll》】を覚えておいでしょう(1971年英作品)。公開当時、まだ若輩の小生はこのタイトルの響きに胸が躍りました。アンソニーホプキンス版007⁈という当時流行りのアクションスパイもので、まだ未鑑賞の方にはおすすめしますが、今回は映画の内容でなく、タイトルになったship’s bell=ハ点鐘についてが本題です。

八点鐘とは
第一の役割は船のクルーに一斉に時を知らせる合図です。1日24時間を6節に分け、30分ごとに1つずつ鳴らし、当直のサイクルである4時間で一周します。鐘は数えやすいように2回ずつ区切って打ち、奇数の時は最後に1回をつけ加えます。
0時に八点、0時半に一点
1時に二点、1時半に三点
2時に四点、2時半に五点
3時に六点、3時半に七点
そして
4時に八点、4時半に一点…。
これを4時、8時、12時、16時、20時、そして24時(0時)と繰り返しもどります。

逢魔時
16時からは少しややこしい。16時半一点、17時二点、17時半三点、18時四点、ならば18時半は五点ですよね。しかし海の18時半ともなるとそれは逢魔時。海の魔物達が船を海の底へ引きずり込もうと、5点が鳴るのを今かと待ち構えています。ところが世界中の船乗りは18時半には五点を鳴らさない!。18時半に海に鳴り響くのは1魔物たち『1点???まだ早いの?』やがて19時二点、19時半三点、20時四点、20時半は1点を聞いた魔物達は『???、ホイ、シマッタ、寝過ごした!』

世界中の船の八点鐘は今もこのように鳴らされます。魔物達は出ることが出来ずに今夜も海は美しい星空に変わる。本当?Amiに乗りにいらしてください。点鐘を鳴らしながらこの続きをお話ししましょう。

八点鐘にまつわる海のお話。

by Capitan Tamari 2024/02