カテゴリー: capitanの話
Capitan の話12
港に居たらこんな船が入ってきた。
脅すつもりはないのだが海賊船か?
その内っどこかへ消えていく。
海には不思議な出逢いがある。
11.Capitanの話 夏の長い航海
夏の長い航海は台風の影響は避けられない。
計画の段階では何処でどの規模の嵐に遭うのか読み取ることは出来ない。それでも調整日を設け、無理なく日程の移りをイメージする。
それが無駄な行程に思われることもある。一旦、台風情報が発表されるとその進路に神経を尖らせて避難先を選択し、安全な港を目指す。
この時私は台風が一匹の生き物の様に感じる。どのコースで忍び寄り、どの方向から攻めればこの船に打撃を与えることが出来るのか?こう考えて忍び寄る凶悪な獣に見えてくる。逃げ込む港はどの方向から風が吹き込むか、波やウネリは?高潮と岩壁との関係他の避難船はどう動く?
今回の様に土地の古老の助言で助かることもある。無事にやり過ごせた時の安堵感や達成感は他では感じることは出来ない。この後の航海はより慎重になりたい。折角助かった航海だから。
全ての人に感謝します。
又次の航海の為に。
by Captain 溜 2023/08/15 那智勝浦港にて
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夏の思い出
10.航海と時計の話
人が船を使って地球上の何処へでも旅するようになっ頃の16世紀後半。人々は星や太陽に依って自分達の位置を探った。コロンブスやマゼランも「緯度線」すなわち”横位置”は太陽の高度や北極星の位置により比較的易しく割り出した。だが「経度線」と言う”縦位置”は容易ではなかった。主に航速から経線を推測した。
しかし船足は潮の流れや風の強弱によって常に変化する。彼らの航海は難渋を極めた。正確な時計があれば経線の測量は正確になし得る。当時の振り子式の時計は揺れる船の上では使えない!
18世紀、クロノメーターの出現によってその時計は完成した。キャプテンクックとエンデバー号は正確なクロノメーター式時計によって南太平洋上の島々を発見していった。ビーグル号の航海によって進化論や種の起源を証明したダーウインのこの船には22個のクロノメーター式時計が積まれていた。
航海と時計の発達は密接に関係していた。今、私達の腕にある全く狂いのない時計はこうした物語を語っているようだ。
航海と時計の少し長いお話でした。
参考
セイコーミュージアム:時計職人ジョンハリソン
児童書:時計職人ジョン・ハリソンー船を変えたひとりの男の物語
函南町立図書館:蔵書情報
9. “僕のマザーシップはAmiです”
Capitanの話 ⒎十五の心 210928
不来方のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心
みっちゃん、空に吸われし十五の心、ちゃどんな心やろか?
この年十五の少年だったトシカズちゃんは同じ十五の少年の僕に問いかけた
トシカズちゃんより幼稚な僕には答えられなかった
今、台風が去ってマストの上に広がる蒼い空を見ていて
アァ!トシカズちゃん!今なら分かるよ
十五の少年は旅立ちの準備をしていたんだ!
そして、それを問いかけたトシカズ少年も旅立ちの予感を感じていたんだ
啄木の短歌に寄せて僕に伝えたのか
Schooner Ami 船長 溜 光男
2017/09/18